今回はハーフコートのスクリメージにおけるオフェンスの絶対戦術(自チームの強化のみを前提としたもの、大会期間中の特定の相手チームを想定した対策は相対戦術)での具体的なプレイやポイントを紹介したいと思います。🏀
用語…4年生以上なら理解できる、分かりやすく使いやすい言葉に置き換える。
形式…3チーム以上の場合、通常は勝ち抜きだがオフェンス優先なら勝ち抜け。
2チームの場合、ディフェンス側が勝ったら交代、又は3×3形式で2〜3分。
フリーオフェンスをベースにして、1番(ポイントガード)の指示、又は選手間のコミュニケーションによりシステム(パターン)を使う。
ディフェンスはほとんど約束事で成立するが、オフェンスはチームの約束事範囲内ならほぼ自由にプレイ可能。
絶対必要な最低限の約束事…スペース、ボールミート、ボール保持位置、シュートセレクション、リバウンドとセーフティ等。
始める時の決め事…基本はフリー、課題を優先する時は1対1から・エルボーから・ピックから・ハンドオフから等。
現在の全体強化課題…オフボールの動き、デュエル(球際の強さ)、リバウンドの攻防。
チェックするプレイの課題…オフボールの位置(スペース/間隔は4m前後)・視野(ボールだけを見ない/ボールとリング間のソフトセンタリング)、フラッシュとその後の動き(元の場所に戻らない、オフボールへのスクリーン)、ボールミート(軸足の位置と重心移動、ボール保持位置、Vビジョン)、全員がシュートか1対1を狙う(シュートセレクションが良くない時は打たない、不要なドリブルをつかない)、シュート後の役割の徹底(リバウンド、こぼれ球、セーフティ)等々。
システム(パターン)…チームの基本的な定型は約30種類。秋以降の大会はそのうち10〜15種類位を使い分けて良い。それ以外に相手チームの戦力分析をして既存システムの優先順位を決める場合と、新たな相対戦術のシステムを作る場合がある。なお、一連の動きを決めるフォーメーションは全く無い。
スクリーンの指導…オンボール、オフボールともにかける位置と角度が重要。間違っている時は必ず止めてリプレイする。
〈システムの基本型〉
モーションオフェンス…一般的なパス・スクリーン型と、今回の五輪で女子代表が使っていたドリブル・ドライブ型。プレイする5名の特性次第で使い分けるが、ある程度慣れるとフリーオフェンスの中で使いこなせる。いつでもシュートにいく!という意識が大切。
エルボー…ハンドオフ、スルーからターンしてシュートかパス、シザース、UCLAカット、ハイロー、クロススクリーン、インサイドアウトの各型。2対2・3対3・4対4で練習していればスクリメージでもプレイできる。
ピックから…ピック&ロール、ピック&ポップ(外角シュートが得意な選手がピックする場合)、アーリーロール(スリップ/ディフェンスが過剰反応した場合)、エクスプロージョン(ディフェンスが早めにファイトオーバーした場合)等。これらも2対2などの対人練習でマスターしたい。
ハンドオフ…アウトサイド型とエルボー型があるが、型にこだわらずクイックモーションからペネトレイトを狙う意識が必要。
〈絶対に習得したい重要点〉
合わせ…対人やアウトナンバーの練習から駆け引きを覚え、その場に合った正しいプレイを習慣化したい。特にボール保持位置とパスの種類は大切で、近距離ならアンダー(手渡し)、スペースならバウンド、事前に確認できたらノールックなどを自然に使い分ける。
リバウンド…制限区域外からの飛び込みリバウンドと、アウトされた場合にロールかバックを使って内側に入るスキルをマスターしたい。また、リバウンドを取られた後の対応(リバプレ/リバウンドプレス、ハイプレス、リトリート)を5名が一体化してできると実戦で優位に進められる。
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